【Story】
　国の機関である「農研機構」(正式名称;国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)が、長年の研究開発の下、ついに生み出した画期的な和栗です。
　(最近ではぶどうの大ヒット品種「シャインマスカット」を世に送り出しました)

　栗は外側の固い皮(=鬼皮と言います)とその内側に渋皮がついています。
日本の栗は、渋皮が剥けません。

　縄文時代から食べられていた長い歴史を持つ栗ですが、現代でも渋皮は剥けませんでした。

　隣の中国の『天津甘栗』は、小粒ですが、渋皮が剥け、とても便利な栗です。
そこで天津甘栗を日本でも植えたのですが、渋皮は剥けませんでした。
気候や湿度などが深く関係し、日本では渋皮が剥ける栗はできないだろう、と悲観的な憶測が定着していました。

　その概念を打ち破ったのが、この「ぽろたん」です。
　研究により、渋皮が剥ける剥けないは、ポリフェノールが密接にかかわっていることが分かりました。

　いくつもの交配を試験し、「丹沢」と「550-40」というコードネームしかない品種から生まれたのが、この「ぽろたん」です。

　ぽろっと皮が剥ける「丹沢」栗、から名前を付けました。

　生産者は、静岡 浜松の渥美さん。りょくけんでは、グレープフルーツや黄金柑など人気商品を栽培しています。

　浜松でも山深い場所で、滝沢という地域。畑からは浜松の中心街が一望できます。

　桃栗三年柿八年、の言葉通り、ようやく今年(2016年)が初生りなので、数量限定の貴重品です。

　少し傷を入れて20分ほどオーブントースターで焼けば、渋皮が剥けて気軽に召し上がれ、ホクホクとして、食べごたえもあり、食味も良い、画期的な和栗です。

【保存方法】
収獲したての新鮮な栗は、糖度が3～4度くらいです。
ホクホクとして栗らしい風味があり、美味しいです。

ご家庭では、ビニール袋に入れてチルド室(0度)の場所で保管しておくことで、ホクホク感の正体である「でんぷん質」が糖分に変わり、4週間程度で糖度は倍になります。
※冷蔵庫(約5度)ですと、カビが生えることがあります。

【調理方法】
いくつかご紹介します。

①仕込み
1-1)半分にカットしてから加熱。
1-2)栗の周辺の3/4に包丁で切り込みを入れてから加熱。

②加熱
2-1)電子レンジ。4分ほどで蒸しあがります。
2-2)オーブントースター。20分で、香ばしい焼き栗に。フライパンや魚焼き器でも可能です。
2-3)茹でる。95℃以上のお湯で4分くらいです。

※いずれの場合も、冷めると剥きにくくなる傾向があります。
※栗ごはんなどに利用する場合には、それぞれ、2/3くらいの加熱時間にすると良いです。

【産地】
静岡県

【生産者】
渥美さん