鹿児島県の南端 大隈半島と薩摩半島の先に、二つの対照的な島があります。ひとつは、世界遺産にも指定されている屋久島。もうひとつが、鉄砲伝来や日本の宇宙センターがある種子島です。屋久島が九州最高峰となる山があり、海から起伏に富んだ形状であるのに対して、種子島は、平らで、異なる気候を持ちました。
その、種子島で育ったのが、近年急激に人気を伸ばした安納芋です。中国から沖縄(琉球)を通じて伝わったとされ、関東では、飢饉などに備えて収穫量を重視して品種改良が進んだのに対して、種子島では美味しさを重視して品種が選抜されてきました。それこそ、各農家で独自の品種が、更新、選抜されていったのです。
その代表格が、旧安納地区ではぐくまれた「安納芋」でした。現在では、JAが中心となって、クローン技術を駆使し、品種特性を固定した安納芋の苗が一般的になり、全国各地でこぞって栽培されるようになりましたが、商標も登録され、種子島で育ったものだけが、その呼称を許されるようになりました。

生産者の川鍋さんは、関東出身ですが、趣味であるサーフィンをするために、種子島に移住、就農した方。地元の方に譲っていただいた種芋を立派に育てています。

化学合成された農薬、肥料は一切使用せずに作っています。
収穫から1ヶ月、熟成させることで、糖度も増しています。

【保存方法】
新聞紙などに包み、野菜室で保管してください。
熱帯が原生地ですので、寒さに弱く、常温での保存が基本なのですが、切り口から傷みやすく、気温変化の大きいところよりは、一定の野菜室のほうが良いです。それでも、冷やしすぎると、中身が傷みやすいので、ご留意ください。
1週間くらいで食べ切ったほうが良いです。水分が抜けて、軽くなってしまったり、切り口からとろけてしまったりします。

【基本の調理】
15分以上加熱したほうが甘みが増します。

【産地】
鹿児島県

【生産者】
川鍋さん